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インターネットを活用した情報発信にも力を入れる。田舎の物件も同様

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査定を受ける際には、建物の状態や間取り図、登記情報、過去の修繕履歴などをできるだけ詳細に伝えることが重要です。また、3階建ての魅力を正しく伝えるためには、写真や説明文の工夫も欠かせません。たとえば、「3階からの見晴らしが良好」「1階をテナントとして活用可能」「各階にトイレやキッチンがあるため二世帯・多世帯にも対応可能」といった具体的な活用例を提示することで、買い手に使用イメージを持ってもらいやすくなります。

売却活動を始めたら、地元の不動産会社だけでなく、インターネットを活用した情報発信にも力を入れましょう。田舎の物件は、地元住民だけでなく都市部からの移住希望者にもニーズがあるため、全国規模で情報を発信できるポータルサイトへの掲載は非常に有効です。最近では「田舎暮らし専門サイト」「空き家バンク」「移住支援ポータル」など、特定のターゲットに向けたメディアも増えているため、そうした媒体に登録することで、思わぬ問い合わせにつながることもあります。

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また、価格設定も慎重に行うべきポイントです。3階建て住宅は構造がしっかりしている分、建築コストも高めだったはずですが、売却時にはその金額がそのまま反映されるとは限りません。築年数や地域の需要によっては、大幅な価格調整が必要になることもあります。しかし、価格を下げることで「掘り出し物」として注目される可能性もあるため、まずは現実的な相場を把握し、売却期間とのバランスを見て価格を見直していくことが重要です。
売却にあたっては、住宅ローンの残債や税金、契約上の注意点も確認しておく必要があります。特に相続などで取得した場合、名義変更が済んでいないと売却できないため、登記の状態を必ず確認しましょう。また、売却益が出た場合には譲渡所得税がかかる可能性もあるため、事前に税理士に相談するのも良いでしょう。売却後のトラブルを避けるためにも、契約書の内容をしっかり理解し、不明点は専門家に確認しながら進めることが大切です。

さらに、空き家状態が続いている3階建て住宅であれば、防犯や維持管理の面にも注意が必要です。放置された印象を与えると買い手の印象が悪くなるため、売却期間中は最低限の清掃や換気、草刈りなどを定期的に行い、物件の状態を良好に保つようにしましょう。室内写真の印象がよければ、それだけで問い合わせが増えることもあるため、プロによる写真撮影やホームステージングを取り入れるのも効果的です。

田舎の3階建て住宅は、確かに万人受けする物件ではありません。しかし、使い方や立地条件によっては、唯一無二の魅力を持つ物件にもなり得ます。売れにくいと思い込んで何も手を打たなければ、そのまま空き家になり、維持費や固定資産税ばかりがかかってしまいます。一方で、的確な売却戦略をとれば、買い手が見つかるチャンスは十分にあるのです。

重要なのは、まず物件の特徴を冷静に把握し、どんな人にとって価値があるのかを考えた上で、売却活動を進めることです。ターゲットを明確にし、適切な方法でアプローチをかけることで、田舎の3階建て住宅でも、納得できる売却につながる可能性があります。「売れない」とあきらめる前に、できることはたくさんあるのです。