私は公務員として10年以上勤務する傍ら、四柱推命の研究を続けてきました。今回は、命式の中でも特に興味深い「通変星が重なる場合」について、特に正官を2つも3つもあった場合の特徴をご紹介させていただきます。
通変星の正官が複数現れる命式は、実は珍しくありません。私の経験では、特に公務員や教職員、医療従事者など、社会的な責任が求められる職業に就かれている方に多く見られる傾向があります。
まず、正官が2つある方の特徴についてお話しします。このような方は、驚くほどの責任感の強さを持ち合わせています。例えば、締め切りが設定された仕事では、必ず期限より前に完了させようと努力なさいますし、計画性も抜群です。私の職場の同僚にも正官が2つある方がいますが、常に予定表とTodoリストを持ち歩き、計画的に業務をこなしていらっしゃいます。
ただし、この特徴は時として完璧主義的な傾向となって表れることがあります。「もっと良くできたはず」と自分を責めてしまったり、些細なミスを過度に気にしたりすることも。こういった場合は、完璧を求めすぎない程度の基準設定を心がけることで、よりストレスの少ない生活を送ることができます。
さらに興味深いのが、正官が3つある方の特徴です。この場合、2つの時の特徴に加えて、偏官の性質も加わります。そのため、責任感の強さはそのままに、より行動力が増していきます。ただし、注意していただきたいのが、周囲の仕事まで抱え込んでしまう傾向があることです。「誰かがやらなければならないなら、私が」という気持ちは素晴らしいのですが、時にはご自身の健康を考えて、適度に仕事を分担することも大切です。
私は四柱推命協会の講座で学んだ際、正官星の重なりと他の通変星との関係性についても深く考えさせられました。例えば、正官と比肩が組み合わさる場合、お互いの正義感が共鳴し合い、良い影響を与え合えます。また、正官と食神の組み合わせは、緊張感の強い正官の性質を、食神の持つ穏やかさでバランスを取ることができます。
特に印象的だったのが、正官と傷官の組み合わせです。一見すると相反する性質に思えますが、実は互いの視点の違いを活かすことで、より良い結果を生み出せる可能性を秘めています。例えば、正官の計画性と傷官の創造性を組み合わせることで、綿密な計画に基づいた革新的なアイデアを実現することができるのです。
また、正官同士の関係性も興味深いものがあります。同じような価値観を持つため、互いを理解し合いやすい反面、時として競争意識が強くなりすぎることもあります。このような場合は、お互いの良さを認め合い、協力関係を築くことで、より良い結果を導き出すことができます。
最後に、正官が複数ある方へアドバイスをさせていただきます。あなたの責任感の強さと計画性は、素晴らしい長所です。ただし、時には力を抜いて、周囲の助けを借りることも大切です。また、完璧を求めすぎず、「程よく良い」という状態で満足することも、心の健康には必要です。
日々の生活の中で、自分の命式の特徴を意識しながら過ごすことで、より充実した人生を送ることができます。特に、複数の正官星を持つ方は、その強みを活かしつつ、バランスの取れた生活を心がけることで、周囲からも信頼される存在となれることでしょう。